去年くらいから、少し前までのことです。
AIが話題になるたびに、落ち着かなくなることがありました。

新しいツールが出た。
便利らしい。
仕事が変わるらしい。いや、無くなるらしい。

「これも覚えなきゃだ」
「もうすでに置いていかれてるのでは」

焦りながらSNSを開いて、気づけばまた新しいAIの投稿を見ている。
そんな毎日でした。

「もっと生産性を上げなくては」
「ちゃんと毎日情報収集しないとダメだ」

そんな気持ちに、自分で勝手に追い込まれていた時期もありました。

でも振り返ってみると、焦りの原因はAIだけじゃなかった気がします。

今は、何かがふっきれたようで、仕事が楽しく(というか普通に?)続けられています。
劇的に何かが変わったわけではありませんが、頑張り方は少し変わったと思います。

常に120%は、コスパが悪かった

そもそも論。
AI以前の、仕事の向き合い方について。

独立したての頃は特にですが、依頼が来るたびに120%で応えようとしていました。

「ここまでやれば信頼されるはず。喜んでもらえるはず。」

そう思って、細かいところまで時間をかける。
夜遅くまで、過集中しちゃう。

でも、(当然ですが)からだは「生きている」。
ちゃんと寝ないと、脳がもやっとする。
目が疲れていると、首こり肩こりが出てくる。
疲れが溜まっていると細かいミスも増えるし、判断も鈍る。

頑張っているつもりでも、パフォーマンスが悪いです。

今は仕事の内容によって、
「ここはあまり時間をかけずに80%程度で仕上げて一回提出しよう。」
「ここは少し時間をかけて丁寧に仕上げよう。」
と、時間と力の配分を変えています。

全部に全力を出すより、力を使う場所を決めるほうが少し高度。
でも、それを意識して取り組んだほうが効率的だし、成果も上がっていると思います。

通知は、小さな泥棒だった

以前は通知が鳴るたびに反応していました。

「ピコン。」
すぐに確認して返信。

作業。
「ピコン。」
確認して返信。

作業。

気づけば一日中忙しかったはずなのに、仕事の進捗が悪い。
今思えば、通知は集中力を少しずつ盗んでいく「小さな泥棒」でした。

今は急ぎのものだけ返して、それ以外は作業の区切りでまとめて返信しています。
返信が早い人と、仕事が早い人は、必ずしもイコールじゃないんですよね。

「ちゃんとやらなきゃ」は底なし沼

デザインの仕事は恐ろしいです。
直そうと思えば、永遠に直せます。

余白を2px広げる。ずらす。やっぱり戻す。
いや、4pxのほうがいいかも。

そんな感じで時間がかかってしまう日もあります。

でも、クライアントが欲しかったのは「2pxの哲学」ではなく、ちゃんと目的を果たすデザイン。
「ちゃんと」という言葉は便利ですが、便利すぎて終わりがありません。

だから最近は、「ここまでで十分」と線を引くようになりました。

「ここまでで十分」も、ある程度自信がないと割り切れません。
自信をつけるには、たくさんデザインを見てインプットを増やしたり、本で学んだり、模写したりして「なんかいい感じ」という感覚を養うこと。

デザインの根拠とか難しそうな理論ももちろん大切だと思いますが、ほとんどのクライアントやユーザーは直感で「いいね!」と思うものです。

なんかいい感じ、あなどるなかれ。
「ちゃんと」の沼にはまって自分を追い詰めて潰さないよう、気をつけましょう。

AIへの焦り。もう全部めんどくさいから瞑想する

少し前まで、AIという言葉を見るだけで「ザワザワ」とこころが落ち着かない日々でした。

仕事が減るかもしれない。
新しいツールについていけない。
というかもう全部めんどくさい。

SNSを見るたび、みんなが自分よりずっと先を走っているように見える。

「どこもAIだらけ。逃げたい。」と思っていました。

でも、ここは焦らずひと呼吸。
おすすめは座禅を組んで瞑想。

ちょっと「ザワザワ」が強くなっているときは、SNSを見る時間を減らす。
瞑想とか、散歩とか、温泉行ったりして、リラックス時間を増やしてこころのゆとりを取り戻す。
疲れているとロクなことないので、そんな時はしっかり寝る。

そして元気になってきたら、自分にしかできないことを書き出してみる。
でも「自分にしかできないこと」なんて、そんなにない。

「興味があること、やってみたいこと」なら何個が出てくるかも。
仕事に関係ないことでも全然OK。

もし何か出てきたら、それをAIに相談したり、手伝ってもらう。
楽しみながらAIを使ってるうちに、AIへの拒絶がなくなって、ちょっと使いこなしているかも。

無理に焦って新しい技術を覚えようとするより、趣味とか目的のために使えるものを使っていった方が、結果的にスキルになっていたりします。

AIに追われる日ほど、大葉はよく育つ

窓際では大葉とミントを育てています。

それとは別に、知り合いに借りている小さな畑で、枝豆なども育てはじめました。
週末だけ畑に行ってます。

「土に触れると癒される」というのは本当にそうだなと思います。
無になれる感じもいいです。

しかも、植物は通知を送ってきません。
目の前でマウント合戦も始まりません。

水をあげて、葉っぱを眺めて、触って。
「あ、昨日より大きくなってる。」
「そろそろ収穫だ!」
それだけです。

締め切りもなければ、「至急お願いします」もありません。

仕事では「早く完成させなきゃ」「AIよりいいもの作らなきゃ」と焦っていたので、植物と向き合う時間は心地よく感じました。

しかも、育った大葉はきゅうりと漬物にしたり、納豆に混ぜたり、めっちゃ美味しいです。
ミントは摘んだものを軽く洗ってそのままお湯を注げばフレッシュミントティーが飲めます。

AIはとっても便利ですが、このささやかながらも「生きた体験」は、AIでは味わえません。

座っているだけでも、人はちゃんと疲れる

そしてさいごに、デスクワーク民に伝えたいこと。

前は、「今日はデスクワークだし、頭は使ったけどそんなに疲れてないはず」と思っていました。

でも夕方になると、肩も腰も石のようにカチカチ。
PCは地味に腕も疲れる。

デスクワークって、動かないぶん体内の巡りが悪くなって、老廃物も溜まりやすいしじわじわ疲労感が増していくんですよね。

今は昇降デスクで立ったり座ったり。
足つぼマットやストレッチグッズも活用して、「巡り」を意識しています。

毎朝軽いヨガやストレッチ。
たまに散歩。
最近やってないけどラジオ体操も良さそう。

こういう地味なことの積み重ねによっても、仕事のパフォーマンスとかやる気に影響すると思ってます。

おわりに

昔の私は、反射的に頑張っていたような気がします。
AIに対しても、反射的に焦っていたと思います。

でも今は、冷静に優先度を考えて、頑張るところの緩急をつけるようにしました。
そのほうが結果的に仕事もうまくいってると思います。

AIはこれからもっと賢くなります。
その賢さをうまく利用しながら、こまめに休憩をとりつつ向き合っていきたいです。

AIによって空いた時間には、大葉を眺める。
週末は畑で土と植物と向き合う。

仕事には誠実に向き合うけど、執着はせず「まぁなんとかなる」みたいな精神で。

そのほうが不思議と、仕事も大葉もいい感じで育っていくような気がしています。